なんのためにもならない話

タイトル通りです。

トルコ行進曲。その3

 今回は少し毛色を変えてトルコの食文化に触れてみたいと思います。

 

トルコ料理世界三大料理なんて言われておりますが、結論から言えば私はトルコ料理は苦手でした。もちろん美味しいと感じましたが、滞在3日目を過ぎたあたりから独特な香辛料を体が受け付けなくなってしまい、食欲が減退しました。

 

本当に美味しい料理に出会わなかったからだという意見もあるかもしれません。それもごもっともな意見だと思います。美味しい料理に出会うかどうかもご縁であり、もっと雑な言い方をすれば運任せなのであります。

 

そうしたことにならないために、旅行誌があり、旅の情報誌があります。今では口コミ情報サイトを頼りにお店選びをされる方も多いと思います。

ですが、私は特別攻めたお店選びをするわけではありませんが、守りに入って無難に終わることもあまり好みません。運任せ、勘まかせなのですが、この頃に比べ最近はあまり口に合わない料理に出会うことは減ってきました。

それは勘が鋭くなったのか、舌が鈍ったのか、それとも現地に馴染むのが得意になったのかは分かりせん。

 

そういうわけで、この投稿ではその一部を紹介したいと思います。

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まずはトルコといえばケバブでしょう。日本でもお馴染みですね。

写真はシシカバブというものです。

実はケバブにはたくさん種類があり、よく日本で見かけるローストした大きな肉の塊をスライスしてパンに挟むものはドネルケバブと言います。

いろんな種類をいただきましたが、下味段階でしょうか?3日目以降はどのケバブにも食欲が湧きませんでした。(言うならば、日本料理で醤油と味噌の味を体が受け付けなくなってしまった感じです。)

日本で食べるケバブは日本人に食べやすい気がします。帰国してからトルコ料理店でケバブを食べると美味しいのですが、何口か食べ進めるとこの時の記憶が蘇り、箸が止まる不思議があります。

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 これはバルック・エクメーイというもので、焼いた鯖をパンに挟んだいわゆるサバサンドです。これはとても美味しかったです。帰国前日、食べ納めがしたくて再びこのサバサンドを食して帰ってきました。上の写真の派手な装飾が施された船でサバサンドは作られ、販売されます。場所の性質上凄く揺れる船上で作られているので、陸上で作れば良いのではとも思いました。

目の前の広場に机や椅子が並び、そこの出店で買ったピクルスを挟んで食べる人が多かったので、それがローカルな食べ方だったかもしれません。また、机にはレモン汁があり、それを豪快にかけて食べるとさっぱりしていて、鯖の塩気や油とマッチして、今思い出してもよだれが出る美味しさでした。

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これは大きな蒸したジャガイモに、自分で選んだトッピングを乗せて食べるクンピルという料理です。

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イスタンブール市内でも風光明媚なオルタキョイという場所がこのクンピルが有名な地域です。ボスポラス大橋の側で、ヨーロッパ側のボスポラス海峡を臨むこの場所は眺めも美しく、近くには王宮や、後に日本人サッカー選手の香川真司選手が所属したベジクタシュのスタジアムがあります。

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クンピルのお店が並ぶ

ちなみに、クンピルの味はトッピング次第なのですが、サワークリームをトッピングしたので、私のは歯磨き粉を食べているようでした。皆さんも機会があれば、自分の味を探し試して欲しい料理です。

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そして、トルコといえばアイスです。日本でもトルコアイスと言えば伸びるアイスでご存知かと思います。名をドンドゥルマと言い、観光地には出店が出ていて購入時に店員と客のやりとりが面白く、それだけで購入する楽しみが増えます。ただ、本当にすぐ食べたいと思ったらちょっとイライラされるかもしれませんが。

 

写真のデザートも、トルコアイスを販売するトルコの大手チェーン店"MADO"で食べた時のものです。MADOとは、このお店の本店のある地名のと、ドンドゥルマの頭文字を取ってMADOなんだそうです。

下の写真はトルコの伝統的なスイーツ、カザンディビにアイスが添えられたものです。数あるスイーツの中でも、お気に入りの一つです。

屋台のスイーツも良いですが、私はこのMADOで食べるスイーツをお勧めします。

 

また、カザンディビの隣に写るように、トルコではチャイ(紅茶)を飲むことが一般的で、至る所にチャイハネと呼ばれる喫茶店があります。トルコでは、コーヒーも飲まれます。少し変わったトルコオリジナルな飲み方がありますので、そちらも機会があれば試して欲しいと思います。

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ヨーロッパとアジアが交わる場所。そして中東地域との交流で栄えて来たのがこのイスタンブールという街です。

写真はかつてエジプトとの交易が行われていた名残から、エジプシャンバザールと呼ばれます。

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特に香辛料の取り扱いが多く、スパイスのお店が並びます。

それらの文化は料理にも反映され、多くの料理がスパイシーです。また、スパイスの取り扱いが多いからか、ちょっと入ったお店で飲むチャイにはシナモンのスティックが一本入っているなんて贅沢なことも経験しました。

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日本で販売される多くのドライイチジクはトルコ産です。また中央アジアはスイカの生産地で、このトルコでも街中にスイカを販売する移動車が来ていたり、ブドウで作った蒸留酒"ラク"という変わったお酒があるなど、果物が非常に豊富な国でもありました。

 

 食というのは旅をしているととても重要なパートを占めます。

私は食べることが好きなことも相まって特にそう感じています。

 

知人に旅が好きだけど、辛いものが一切ダメという友人がいて、外国での食事は全く期待していないと言っておりました。

 

それもまた、各人の旅の姿なんですね。

 

次回はトルコ編最後に街並みの写真を紹介しようと思います。